プレミアムキャットフードとの出会い

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今から20年ほど前、日本ではまだあまりキャットフードにそれほど関心が無かった時代です。
誤解の無いように付け加えると、きっと当時にも強く関心を持つ人達がいたのでしょうが、今のようにネットのインフラやSNSが普通に普及した社会ではなく、そこに共感するような人を身近に感じることすらもできませんでした。

そんな時代、私は結婚し、パートナーは猫を飼っていました。そのため、猫のことや猫の食事や生活品にも多少ながら興味を持つようになりました。例えばペットショップやペットコーナーのあるコーナンのような総合量販店で、キャットフードにも自然と目がいくようになっていました。
その当時を思い出すと、ドライフードはカラフルな色をした粒や大袋の品が印象深く、価格は「高い!」といった思いをしたことは皆無で、そんなものなんだ程度に思うばかりでした。

当時、我が家の猫は尿結石ができやすく獣医さんに薦められて、「ヒルズ サイエンスダイエット」のドライフードを毎日与えていました。総合的に栄養バランスが良いフードという獣医さんの薦めでしたので自分で深く考えることもありませんでした。ある日、仕事関係の方と雑談をしていたのですが、その方が猫を飼っており、我が家の猫には獣医さんお薦めのキャットフードを与えていることを話すと、そんなに良いフードではないですよと言います。そもそも合成保存料が入っているからダメだと言われるのです。当時の私は、食品に保存料なんて普通に入っているだろうし、そもそも自然食品を与えているわけじゃないから、よくある極端なタイプの方だよなと思うくらいでした。ただ、尿結石で愛猫が苦しんだ際に、食事が大切だからと獣医さんに言われたことで、キャットフードへの関心が少なからずあったので、その話自体は頭の中に強く残ることになりました。

その後は、ペットショップや量販店のペットコーナーへ行くと、以前とはキャットフードの見方が変わりました。
実際に商品を手に取って見る度、原材料や添加物は多種多様に使用されており、着色料、保存料といった記述も多くのパッケージにありましたが、無添加、合成保存料不使用、オーガニックといったことをコンセプトにしたドライフードは見つかりませんでした。ウェットフードの方は、カツオ、マグロ、ササミを使用した缶詰類が多く、ただし総合栄養食のようなタイプは少なかったように記憶しています。

当時私の生活圏内にはペットショップが少なく、インターネットも今のように普及した時代ではありません。携帯電話ですらまだ携帯と言えるレベルでは無くポケベル全盛期の頃。「インターネット」では無く、電話回線に繋いだモデムでピーガーガーといった具合にやってた「パソコン通信」の頃です。
きっと平成生まれの人には、全くもってチンプンカンプンな話だと思います。今話しているのは、まだ情報検索原始時代的な頃のことなのです。

その後随分と年月が経った後、仕事でペット業界に携わることがあり、その時に初めてドライタイプのキャットフードにプレミアムキャットフードと呼ばれるものがあることを知るのです。

[プレミアムキャットフード]

一般的に化学合成された原材料を使用していないキャットフードを指します。原材料は全て天然に存在しているものということになります。保存効果のために天然のビタミン類を使用した場合に比べ、化学合成保存料はフードの賞味期限を劇的に延ばします。健康に対しての影響や添加物としての使用ガイドラインが専門機関(日本であれば厚生労働省や内閣府食品安全委員会等)によって調査・報告されています。

記憶があまり定かではありませんが、恐らくその際に知った出会ったプレミアムキャットフードは、「キャット ドウ」、「アボ キャット」、「ネイチャーズ レセピー」等でした。
2品は現在でも販売されています。

catdo
キャットドゥ/株式会社ジャンプ
[引用元:http://www.janp-pet.co.jp/item_list.html#cat_food]

その後のエピソードは、いつかまた記憶を辿れるうちにまとめてみたいと思います。